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                      2010年1月4日 

            鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫 英光

 
明けましておめでとうございます。昨年は経済不況や新型インフルエンザ等の影響2010010323045224986.jpgで観光業界にとっては、大変厳しい1年でした。今年の干支は「寅」です。「寅」は十二支の中で第3番に数えられ、「螾」(いん:「動く」の意味)で、春が来て草木が生ずる状態を表しているとされ、後に覚えやすくするために動物の虎が割り当てられたものです。「虎」は強いもの、豪傑の代名詞としてよく用いられます。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」、「虎の威を借る狐」や「虎は千里往って千里還る」などのことわざ・慣用句があります。観光業界として今年の干支の「寅」にあやかり、強く明るく生きたいものです。 

 
今年も厳しい経済環境が続くと考えられますが、下記の点を中心に取り組んで行く予定2010010323122625188.jpgです。1点目は、国内の観光客誘致対策です。厳しい経済環境が続く中で、東名阪からの大きな伸びは期待できません。ターゲット先の中心は九州管内、特に福岡と南九州に軸足を置くべきと考えます。県外観光客は、全体の40%を北部九州が占めており、高速道路料金の低減化などによりリピートしやすい環境にあります。また、昨年山口県の観光連盟と姉妹盟約を結びましたが、相互の誘客を促進すべく具体的ターゲットを決めて展開していきます。
 
一方では域内観光の活性化が必要になっており、県民が南北600キロにわたり点在する「自然」、「歴史」、「食」、「温泉」など鹿児島の良さを体感すべきです。そのことが鹿児島のPRにつなが2010010323132625260.jpgると確信します。 
 
3年前から進めてきた「よかとこ100選」は、5冊目の「食彩の旅」が刊行され、県内の隠れた観光素材が一応出揃ったと考えています。5冊のテーマのなかから、「ベスト100選」を選定する準備を進めています。昨年から実施してきた「よかとこ博覧会」が、今年は桜島地域と奄美大島で開催します。今の観光の潮流である体験・交流・滞在といったニーズに対応すべく、地域が主役の「着地型メニュー」を造成し、少しずつではありますが体制が整いつつあります。人材の育成が観光振興には欠かせません。域内観光の推進にも役立つと考えています。 

 
2点目は外国人の誘致対策です。昨年は急激な円高の進行と香港線の運休などで外国人が2010010323372825366.jpg半減しました。昨年の秋ごろから、韓国からのゴルフツアーが回復基調にあります。また、中国人への個人ビザの解禁、宮崎空港への中華航空の路線開設などで鹿児島への入りこみも期待できます。香港、台湾についてはチャーター便の運行も予定されています。日本人の国内旅行市場は成熟している中で、人口は減少し、しかも地域間競争は激化してきており、外国人の誘致はその対策としては重要な位置付けであると考えます。引き続き現地エージェントセールス、招聘事業、企画支援などを推進していきたいと考えています。

 
 3点目は、新幹線の開業に備えて、アクセスの整備と情報発信です。九州新幹線の全線開業まで1年2か月あまりとなり、県内各地2010010323501625220.jpgの地域づくりも忙しくなってきました。博多駅から鹿児島中央駅まで80分となり、人の流れが大きく変わることが予想されます。開業効果を県内全域にもたらすためには、2次交通の整備が必要です。駅から観光地、観光地間の連携など、観光地における交通弱者の足をどのように確保するかが課題です。県として秋には実証実験を予定していますが、地域においてもモニターツアーなどを実施して問題点を整理して、対策を練る必要があります。停車がある出水、川内地域では、観光ルートの設定、それに合わせたアクセスの確保、食の魅力発信が必要になっています。特に下りに降ろすことが重要です。 

 
また、情design_1.jpg報発信については、12月の「新青森駅」に続いて、3月には、南の終着駅「鹿児島中央駅」までつながることを、あらゆる機会を捉えてPRすることが重要です。九州新幹線の全線開通については、九州以外ではほとんど知られていません。メディアの話題も、北と南を取り上げるのでいい機会だと思います。観光連盟では、離島、街、食など地域の魅力を、年間を通して特集を組んで宣伝していく予定です。 

 
ところ2010010323174725220.jpgで、日本の経済はデフレスパイラルにあり、観光産業も苦しんでいます。特に宿泊価格は、12食数千円というのもあり、経営としては大変厳しいと思います。宿に泊まり、お風呂、食事、寝具の提供と、サービスには限界があると判断します。あまりの低価格競争のしわ寄せは、従業員の労働条件にも影響すると思います。腕を磨いた調理人の料理、メイドさんの接遇、お部屋の雰囲気など「旅館」は日本文化そのものであり、これからも残していきたいものです。鹿児島の宿泊施設の接遇のすばらしさを、内外にPRしていきたいと考えています。 

 
一昨年は、2010010323180725201.jpg「篤姫」で賑わった鹿児島ですが、今年の話題は「龍馬伝」です。人気歌手の福山雅治さんが主役を演じることで、老若男女を問わず人気が盛り上がっています。高知と長崎、京都が舞台の中心ですが、霧島は、龍馬とおりょうさんが新婚旅行に訪れた場所として有名であり、多くのエージェントが旅行商品化しています。今年の鹿児島の観光の目玉になると期待しています。 

 
最後に観光は総合産業であり、観光の低迷は鹿児島の地域経済に大きな影響をもたらします。昨年全国商工会議所の会員の調査で、九州の中で行きたい県の第1位に選ばれており、ポテンシャルの高い鹿児島県を自信を持って全国にPRできます。九州新幹線の全線開業まで1年2ヶ月あまりとなり、今年の取組が、県内全域に新幹線開業効果もたらすことにつながることを期待します。

 

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