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                    2009年12月28日 

            
 鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫 英光 

 2009年も残り少なくなりました。今年の鹿児島の観光は、前年の篤姫効果の反動もあり、想定以上の苦戦を強いられました。小生は36年間、観光業界に席をおいていますが今年ほど回復が遅い年はないと思っています。
 
昨年末のリーマンショック、新型インフルエンザなどに加えて、急激な円高によるインバウンドの減少、経済不況による旅行の手控えなどがあり、観光関連産業は厳しい1年となりました。エージェントやマスメディアによる誘客方法など、今までのビジネスモデルが変化した年でした。 
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県の観光動向調査(サンプル調査)によると、延べ宿泊客数は、10月までは前年比約90%であり、厳しい現状となっています。地区別では指宿地区が20%減と大きな落ち込みとなりましたが、篤姫の反動と考えられます。鹿児島地区と霧島地区は比較的善戦したと捉えています。離島は、種子島と屋久島が流木問題で高速船が長期にわたり欠航し、大きな影響を受けました。皆既日食で、十島村が脚光をあびました。日食は観測できませんでしたが、島の魅力を世界に発信できたことは、大きな成果でした。また島でのおもてなしが、日食を見ることができなかった人々の心を和らげてくれました。
 
大河ドラマやイベントに左右されることなく観光客を誘致するためには、食や伝統文化、人のおもてなし、祭りなど四季折々の魅力アップを図り、年間を通してのPRと誘客に努めることが課題と感じています。 
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今年は「島津斉彬生誕200年」にあたりキャンペーンを展開しました。関連施設である「仙巌園」の入園者は、前年からは落ち込みましたが、前々年からは伸びており、日帰り観光客が顕著であったことが伺えます。また「維新ふるさと館」も同じような傾向であり、篤姫の人気は根強いものがあると思います。高速道路の低料金などで今後は日帰り観光客の増加が予想され、サービスエリアやレンタカー会社などとのタイアップの必要性を感じています。

 
 外国人は、前年971107-1.jpg比50%となっています。香港エキスプレス航空の撤退や円高による韓国人の大幅な減少が要因となっています。しかし韓国人のゴルフ客は、10月以降回復基調にあり、来年にかけてはかなりの予約が入っています。今後は個人ビザが解禁となった中国人の富裕層対策が必要と考えており、銀聯カード使用店の拡大や案内表示板の充実が求められています。 また、「肥薩線開業100年」の記念すべき年であり、「はやとの風」、「いさぶろう・しんぺい号」、「SL人吉」の列車の人気と、原風景の残る沿線の魅力が重なり、「嘉例川駅」や「大隅P1030023.jpg横川駅」などには多くの観光客が訪れました。企画乗車券の「ぐるっと一周肥薩切符」は2.5倍の売り上げがあり、人気の高さを示しています。引き続きローカル列車の魅力と新幹線のスピード感を楽しむ旅をPRしていくことが大切です。 今年は新しい取組として「よかとこ博覧会」を開催しました。大隅、蒲生、日置地域の3箇所ですでに開催し、1月から2月にかけて桜島と奄美で開催予定です。地域の人が主役になり着地型メニューを造成し、自ら情報発信を行いました。
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 また、「よかとこ100選」の「食彩の旅」が刊行され、現在5冊のテーマの中から「100選」のコースを選定すべく作業を進めています。今の観光は、滞在・交流・体験が増加しており、今後の誘客のヒントになると考えております。
 

 
現在県内には、観光ボランティア団体が31あり、ガイドが850人います。県内全域に広がっており、これらの方々をいかに活用するかが課091107165906.jpg題となっています。12月18日県内の連絡協議会が設立され、会員の交流やスキルアップ講習会などを実施し、出番を増やす機会をつくって行くことが重要と考えています。来年2月には、ボランティアガイドの九州大会が鹿児島で開催されることになっており、会員の連携強化を図って行きたいと思います。 

 
ところで九州新幹線の全線開業まで1年3か月余りとなり、各地域で受け皿づくりが進んでおり、開業時期には、「都市緑化フェア」の開催も予定されています。開業効果を県内全域にもたらすためには、アクセスの整備や地域の魅力アッ250px-Kyusyushinkansen_type800_shinminamata.jpgプが欠かせません。12月から始まった鹿屋までの直通バスの運行は、良い事業だと思います。来年の12月には北の「新青森駅」まで新幹線が伸び、その3か月後は南の終着駅「鹿児島中央駅」までつながります。
 また、来年はメディアが鹿児島の地域づくりについて、かなりの時間を割いて報道することが多くなります。この機会をとらえ、鹿児島の観光の魅力を大いに情報発信していくことが重要です。大河ドラマ「龍馬伝」も始まります。今年の反省を踏まえ、来年度の新幹線開業に繫げていきたいと思います。

 

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奈良迫プロデューサー
鹿児島県
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