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                     2009年12月14日 

            鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫 英光


 鹿児島県の各漁2009121322174626668.jpg協や漁連、水産行政の方々の意見交換会に出席し、水産業と観光との連携について、講演する機会を得ました。
 
鹿児島県は海岸線や離島が多く、漁港は139あり全国5位となっています。また、海面漁業・養殖業生産額は、819億円で全国4位となっており、主要産業の一つになっています。(平成17年統計)。しかしながら漁獲量の低迷や安価な魚の輸入増に加えて、国民の魚離れもあり、漁業を取り巻く環境は大変厳しいものがあります。 

 
鹿児島を訪れる県外の宿泊観光客は、810万人にもおよび、これらのお客様に新鮮な魚介類を提供することができれば、鹿児島の食の魅力がアップし、リピーターとなり、消費拡大に繫がるのではないかと思います。また日頃から、輸入された安価な魚より鹿児島の近海で取れた新鮮な魚を、学校給食や家庭で積極的に使うことが漁業振興につながると思います。 

 
水産業と2009121322221226854.jpg観光の連携については次のように考えています。
まず、最近教育旅行における漁業体験が増えてきました。都会の子供達にとって、鹿児島の青い海での体験は驚きの連続です。漁船に乗りいけすの周りで餌をやると、魚が競って群がり、大きなしぶきを上げて飛び跳ねます。泳いでいる魚をみたことがない生徒が多く、歓声を上げます。体験の後は漁協の女性部の方が魚をさばき、生徒に刺身として出し、初めての子も喜んで食べます。今年初めて垂水漁港で体験をした奈良の中学校の校長は、子供達のこんな笑顔は初めてと感2009121322230326899.jpg想を述べていました。子供の頃から魚を食べる習慣をつけることが食育にも役立ちます。また、漁の合間に体験を実施することで漁協の収入増につながり、女性部の働く意欲をかき立てることにつながります。今後「こども農山漁村交流プロジェクト」も本格的にスタートします。その受け皿として漁港が活用されることを期待します。  

 次に、漁協の直営店舗を充実する必要があります。港に水揚げされた魚を消費者が直接購入できる店舗が必要です。安全・安心をキーワードに魚の新鮮さを前面に出し、農産物や花、地域の素材でつくった弁当などを一緒に出すことで、誘因効果が高まります。観光客も立ち寄るためには、おみやげとして購入できる干物などの提供が不可欠です。昔は魚は鮮魚店、野菜類は八百屋となっていましたが、今の消費者は総合店舗でものを買う時代です。消費者の目線でマーケットを考えることが重要になっています。
 

 
福岡市西2009121322241726344.jpg区にある「志摩の四季」は、漁協が中心となり獲れたての魚介類に加えて、周辺の農家が提供する野菜、花、弁当、スイーツが並べられており、朝10時の開店には多くの市民が列をつくっています。また買った魚は、その場で内臓などを取り出してくれるので、若い人にも大人気です。若い人の魚離れが進む中で、新しい取組として注目をあびています。小さな食堂も併設され、取れたての魚を料理してくれるので固定客がかなり多くなっています。  

 3点目は、旅行エージェントとタイアップし、漁協での食事や買物を組み入れた商品企画を提2009121322235126649.jpg案することです。特にバスツアーなどに力を入れるべきです。今熟年の女性を中心にバスツアーが大人気で、水産物を買って帰るツアーが好評を博しています。漁協ならではのメニューを開発し、他の漁協との差別化を図ることが大切と思います。魚臭さを取り除き、
B級グルメや調味料を開発することで新たな需要開発になると考えます。また地域のイベントと連携し漁協として店舗を出すなどして魚ファンを開拓することも必要です。これからは、漁港は地域の情報発信基地としての役割を果たすべきと考えます。  

 日本は今少子高齢化が進み、漁業に従事する若者も減少しています。漁港が栄え、漁協の店舗に多くの観光客が訪れ、魚介類の販売につながることが活性化になると思います。
  

 漁師の方は船を持ち、自分の腕で獲った魚を市場に出せば売れた時代がありました。しかし流通ルートが変化し、また魚の販売システムが大きく変わっています。やはり販売のルートをどれだけ確保するかがもう一つのテーマと考えます。
  

 水産業と観光が提携することで、地域の魅力発信と交流人口が増大し、魚の消費拡大につながることが重要です。その意味でも観光客が魚に直接触れる機会を多く提供していきたいと思います。
 

 

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奈良迫プロデューサー
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