東京で開催された九州観光推進機構の「九州7県修学旅行誘致説明会」のシンポジウムに
参加した後、都内の教育旅行関係支店を訪問しました。鹿児島県には、20年度は首都圏(東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県)から79校、18,000人の学生が訪れています。80%近くが私立高校であり、ほとんどが往復とも航空機を利用しています。現在首都圏からの修学旅行の行先は沖縄が主ですが、九州方面では福岡〜長崎〜佐世保方面がメインのコースとなっています。長崎に行く理由としては、市内での平和学習、ハウステンボスでの観光、松浦地区での農漁業体験があげられます。学習、遊び、体験をうまく組み合わせられることが、行先選択の要因となっています。
今後鹿児島へ誘致するにあたっては、下記の点に配慮しながら活動を強化する必要があり
ます。まずターゲットとしては、中学生は日程と旅費の制限があり難しいので、高校生が中心となります。千葉、埼玉、神奈川県は、公立・私立とも可能ですが、東京都は旅費の上限が厳しく私立高校が対象となります。 輸送手段としては、航空機が主流となります。新幹線が23年春に東京とつながりますが、7時間かかることを考えると輸送の手段としては適さないと思います。鹿児島〜東京はジャンボ機が運行されており、2つの航空会社で400人程度は同時間帯で輸送が可能です。しかも沖縄より近く、行程も楽になるメリットを強調すべきです。 コースについては、現在誘致を進めている南九州3県の周遊コースが一つです。熊本
〜宮崎〜鹿児島と地域の特徴を活かしたコースを作ることが重要です。人吉のラフティング、宮崎のシーガイア、知覧での平和学習、鹿児島市での歴史探訪と多彩なカリキュラムを組み入れることが必要です。教育旅行の担当者は、長崎県に鹿児島県を入れたコースは、バスの移動が長く学校には不評とのことであり、なるべく同じ地域を通らない3角ルートになる行程が望ましいとのことでした。また、鹿児島県内で旅行を完結させるためには、屋久島をコースに入れることがベストであるとのことでした。世界遺産の屋久島は、環境学習に最適の条件が揃った島です。霧島〜屋久島〜指宿〜鹿児島といったコースが設定でき、鹿児島の多くの魅力を堪能できます。屋久島への船便も増強されており、輸送は問題ないと思います。 ところで教育旅行を誘致するためには、エージェントだけではなく担当の先生方に、鹿児島が最適地であることを認識していただくことが必要です。「百聞は一見に如かず」で直接見ていただくことが、大事です。日修協や全修協の組織を活用して学校に呼びかけ、先生方と一緒に見て回ることで、必ずや鹿児島を修学旅行の目的地として選択してくれると思います。
一方教
育旅行の誘致には、学校のニーズに応えるべくメニューづくりが欠かせません。その意味では平和学習は知覧の特攻平和記念館で対応でき、グリーンツーリズムの体験は南さつま市周辺を中心に受入態勢が整ってきました。今年は約5000名の民泊予約が、すでに入っています。県内全域で受け皿づくりが進んでいます。また、垂水漁港では、いけすでの漁業体験が人気を博しています。 教育旅行の良い点は、一度に多くの生徒が動くことです。不況時でも実施され、しかも2年前には決定し、取り消しが少なく、経営の見通しが立てられるなど、安定した顧客といえます。今年は新型インフルエンザの影響で、行く先を変更した学校がありましたが、日を改めて実施されています。 修学旅行は1887年(明治20年)に始まり、日本の教育課程の中でずっと続いてきた一つの文化です。これからも子供達の思い出づくりの場として、大切にされる行事であり、温かく迎える環境づくりも必要です。新幹線の全線開業まで1年半となりました。関西から以西の地域では、行く先を変更するところが増えるのではないでしょうか。鹿児島が目的地になるようセールスを強化していきたいと思います。















